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エンジン関係 2A4編 (GT80純正)

※本内容は、素人によるメンテです。 チャレンジする場合は、自己責任にてお願いします。

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スペア エンジン メンテ&交換(平成18年3月5日・11日・4月1日)

 GR80エンジン1KGが、抱きつきや焼きつきになったら、しばらく乗れないので、スペアエンジンをヤフオクで探していました。 いろいろなエンジンの中で、Wサス後期の5速エンジン2A4仕様は、あまり出ていません。 この貴重な2A4エンジンを落札でき、メンテ、実装しました。 カタログスペックも僅か2A4の方が上でしたが、実装するとカタログ以上パワフルで、30年前新車で乗った加速感を思い出し、2A4をメインにしました。 これで正にレストアとなり、車体形式374-55***とエンジン2A4が整合しました。

11日は、スモールベアリングの交換などを行い、振動が改善しました。部品番号は部品情報に記載しました。

 4月1日は、ダイスで直したスタッドボルトを含め4本を新品に、また、ピストンピンは、GR80エンジンと比べると抜け易かったので新品に、シリンダーガスケットも前ユーザーの使用期間不明で腐食ぎみだったので新品に交換しました。交換後のミニツーリングで効果を確かめたところ、振動が減り、シリンダー付近から出るカラカラ音が小さくなり改善しました。 コスト対効果は、GOODです。これらの部品番号は、部品情報に記載しました。

 写真は、以前雑記帳に掲載しましたが、こちらに移しました。左が貴重な、GT80の5速2A4エンジン、右のラジコンエンジンがOSの12TZで、共に約17,000円でした。
 ヤフオクでは、オーバーホール要という事でしたが、リードバルブ側と排気口側に縦傷がありました。コンロッドスモールエンドのベアリングも少しガタが有り、できれば交換した方が良さそうです。後で始動した際、やはり振動がGR80より大きめでした。
 リードバルブの中央だけが、目測で約0.2mm程度めくれていました。交換の目安は、0.5mm以上ですが、先週新品をYSPでGETしていたので交換しました。
 左の写真が分解したところです。リードバルブストッパー単体は、もう新品購入できないので大切にします。リードバルブASSYなら購入できます。リードバルブ取り付けの際は、切り欠きを合わせるのに要注意です。右の写真が新品取り付け後の写真で、リードバルブが、密着しています。
 左の写真は、リードバルブ側の縦傷を、矢印の方向に400番のサンドペーパーで磨いた後です。クロスするように磨きます。右の写真は、排気口側の縦傷を磨いて直した後です。YSPで磨いた物を見てもらったところまだ充分使用可能という事で安心しました。 ピストンリングを部品情報のページ記載の保管品と交換しようとしたところ、厚さが違って入らず断念です。このピストンは、2A4−11631のオリジナル品のようです。現在入手可能な367-11631タイプのピストンに交換しないと、このリングは使用できません。後で走行後トルクが無いようならピストン毎交換する事にしました。
 左の写真は、リードバルブ側のシリンダーの傷状況で、右の写真は、排気口側の状況です。目立つほどの縦傷は無く安心しました。
 写真は、シリンダー内径の小数点以下のサイズの刻印です。ピストン購入時は、クリアランスが、サービスマニュアル指定値の0.035〜0.040mm(新品時)となる直径の物と組み合わせて購入する必要があります。
 ポイントのタイミング確認は、サービスマニュアル通り、フライホイールを反時計方向へ回した時に、印の付近から開き始める事を確認します。また、接点の凹凸が無いことも確認します。 その後サンドペーパーで、接点の両側を軽く磨きます。
 夜中にシリンダーヘッドを付けようとしたところ、トルクレンチで強く締め過ぎ、ボルトを傷めて、ナットが入らなくなりました。 思案の末、約5年前に島忠で600円で買っておいた写真のダイスセットを思い出し、Φ6mmで切り直したところです。ダイスが初めて役に立ちました。
 腰上が出来上がり、クラッチカバーを外すと、スプロケが左の写真のようにサビついており、数年使っていない様子です。それにしては、ピストンの頭や、シリンダーヘッド内側は非常に綺麗だったので、前オーナーがレストアをして、途中断念のエンジンかなと予想しました。 前オーナーは、この部分は未着手で、クラッチシャフト周辺も土が固着しており、マイナスドライバーを金槌で叩きながら剥ぎ取りました。 その後、写真右のようにパーツクリーナーを吹きかけワイヤブラシで磨き、CRC556でサビ止めをしました。
GR80のエンジンを外すところです。左の写真は、チェーンを外し、マニホールドのネジ4本を外します。クラッチ側のカバーは、2A4と共通なので、そのまま使用します。右の写真は、アクセルワイヤをオイルポンプから外したところです。プラグコネクターとエンジンオイルチューブをタンクから外し、これで、黄色のエンジン固定ネジ3本を外せばエンジンが取り出せます。
 左が、今回GETした374型式オリジナルの72CCエンジン2A4で、右が今まで使用していたGR80エンジンです。馬力は、GR80が5.9PS、0.61kgm、2A4は、PSで0.65kgm少しパワーUPになります。
   パワーUPの原因かどうか不明ですが、リードバルブの数が、写真左のようにGT80(2A4)は3枚で、GR80は、2枚です。2A4のリードバルブASSYは、現在でもYSPで新品購入できますので、丸ごと交換でどうでしょうか?
 エンジンを取り付け最初にエンジンオイルのエアー抜きを行います。写真左のようにオイルポンプのドレインネジを外し、10秒程度待っていればオイルが出てきてエアー抜き完了です。 オイルのチューブは透明を使います。黒の標準品は、オイルを目視できない上、万一オイルセンサーが故障してオイルが無くなった場合、焼きつきでも起きたら一大事です。目視確認できれば、始動前点検などで運良く見つける事ができます。それに透明チューブは、安いのでさらにGOODです。右の写真は、アクセルワイヤをオイルポンプに付けた後、プリーカバーを付け忘れないように載せました。ポンプワイヤの調整は、スロットルを少しづつ廻してアイドリングが上がり始めた所で、合いマークとガイドピンが一致する所に合わせます(サービスマニュアル準拠の場合)。
いよいよ始動したところ、キック2回でエンジンがかかり、吹き上がりもGOODでした。 ところが、クラッチレバーを握ってギヤを入れたとたんエンスト。原因は、写真のようにクラッチプレートがサビで固着していました。さらに、ボルトを緩めるトルクが、10Nm以上必要で、プレッシャープレートをプシュロッドで押す事ができない状態まで硬く締めていました。クラッチは、その後スペア品と交換してOKです。そして約30kmテスト走行をして、プラグの焼け具合からメインジェットは、#280のままが最良でした。気になるパワーは、カタログスペック以上に、加速感や60km/h位の中間トルクはGR80より有り、当初スペアエンジンで入手した2A4ですが、このパワーが気に入りメインで使う事にしました。翌日もチョ−ク無しで一発で始動して、パワー、安定性が良く気に入りました。コンロッドのスモールベアリングに少しガタがあり振動が大きめでしたが、YSPへ発注したのでもうすぐ新品交換します。↓↓↓↓
 写真は、ピストンピンに挿したベアリングで、左が新品です。ガタがありません。
 コンロッドに挿した、ベアリングとピンです。交換前は、この状態でかなりベアリングのガタがありました。新品は、全くガタがありません。
 ピストン組立時に交換するサークリップです。写真、左は新品です。取り外した右の方は、重ねて見ると変形していました。
 新品のサークリップは取り付ける時固く、万一クランクケース内に落としたら一大事なので、布でしっかりガードしてから付けます。 
今回シリンダーを外した際、ガスケットが破けてしまい、ストックが無かったので、DSでデイトナのガスケットシ-トを840円で買い、自作しました。厚さはオリジナルと同じ0.5tです。何度か失敗しても良いように大きめなサイズ250×300mmにしました。クランクケースにセットしてガタを調べたら、全く無く成功でした。
 4月1日に交換した新品パーツです。 
 左は古いピンで、右はおNEWです。ピストンに挿してみると、GR80エンジンほど固くは無かったですが、写真左より硬めで、クリアランスが良いです。
 写真は、違いが解るように新品(深緑)を1本だけ付けてみました。ネジを切ってある長さが上(短)下(長)で違うので、間違えないように付けます。太いペンチで中央部を回して緩めたり、締めたりしました。
 左の写真のように、500km程度の走行でこんなにカーボンが付着していました。メインジェットの番手が大きく、濃い目のセッティングのようです。プラグも少し黒かったので260→250に変更しました。カーボンは、得意のボンスターで拭き取り、30秒で右のようになりました。細かい粉は、パーツクリーナーで除去して、その後WD40を吹きかけておきます。シリンダーヘッドのネジを締める前に、ピストンの芯出し(ネジの仮締め状態でキックを数回行う)をして、トルク1.2Nmで強めに締めました。

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エンジン磨き(平成18年4月8日)

 スペアエンジン2A4のクランクケースカバーがかなり汚れていたので、以前ワイヤブラシで磨いていましたが、あまり良くなかったので、バフ処理したところ30分位で綺麗になりました。

 写真左は、島忠で購入したバフ処理用パーツで、1,500円位で揃いました。右は、ドリルに付けた状態です。磨く前にサイザーという磨き剤にをこすり付けます。今回は粗処理用を揃えました。
 写真左が以前ワイヤブラシで磨いた状態です。オイルポンプカバーは、GR80のサンドブラスト処理した綺麗な方に交換していました。右がバフ処理した後で、高価なサンドブラスト処理した物と差が無いくらい綺麗になりました。

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ピストン交換(平成18年6月17日) 

  最近加速が落ち、少しの登り坂でもパワーダウンする傾向が有り、腰上をばらして見ると、写真のようにピストンリング周辺が焦げ茶でした。プラグの焼け具合は丁度良いキツネ色で、燃料の濃すぎでは有りません。 焦げ茶色現象は、メンテの文献によると、ピストンリングの寿命でオイルの潤滑がスムーズに出来なくなったと知り、2A4用の幅の細いピストンリングは製造中止なので、ピストン毎交換しました。今回参考に写真下のコンプレッションテスター 2,250円を買い、交換前後を測定しました。 ピストン交換後は、ならし走行が必要で、YSPに聴いたり、Webなどで調べポイントをまとめると、交換直後3分間アイドリングさせ、そのまま止めずに100kmを5,000rpm以内で走らせ、+100kmごとに、+1,000rpmさせ、1000kmで完了(クロスハッチ消え)で、これに準じて行いました。ラジコンでは、ならし(ブレークイン)走行でパワーがかなり違ってくるので慎重に行いました。 交換後は、シリンダからカラカラ鳴る異音が無くなり、青梅から奥多摩駅間を数往復して100km以上走行してみると、トルクがUPして、交換前は50km/hで走行時に4速にダウンして登った坂を、5速のままでも加速するようになりました。

 

 

 写真左が、交換前に測った圧縮値です。テスターの取説に従って、暖気後(シリンダ放射温度62℃)フルスロットルで10回キックして安定した値が8kg/cmでした。単位は、SI標準では、パスカルですが、kg/cmが一般的なので以降この単位で書きます。

 今回の交換部品です。ピストンは、YSPに互換品を調べてもらい367-11631-11-96(径46.96mm)で、シリンダー径47.008とのクリアランスが48μmで、規格35〜40μmより8μmオーバー(緩い)です。オーバーの場合、首振り現象で焼付き易いという情報もありますが、様子を見る事にします。部品番号は部品情報にも記載しました。
 最初に全パーツにエンジンオイルを塗ります。次にエキスパンダを2ndリングの溝に入れ、ノックピンの上に重ならないように付けます。2nd、TOPの順にピストンリングを入れますがノギスで厚みを測っても違いが解りませんでしたが、TOPの方が僅かに薄くなっていて、2ndリングは、TOPに入らないようになっています。上下の向きは、刻印が無い為、写真のように組み込みます。
 今まで気が付かなかったのですが、シリンダを見ると写真左赤内のように白くなっている部分が有り、以前ピストンが抱き付きなどで張り付いていた後を見付けました。 ホーニングしてクロスハッチを付ければ良いのですが、今回は600番の耐水ペーパーで右のように45度位になるように軽く擦り、アルミの付着を取りました。
 新品のピストンASSYをコンロッドに取り付けたところです。新品のサークリップは、ツマム部分を上向きにします。また、コンロッドの上下方向のガタが無い事を確認します。また、左右方向は、サービスマニュアルによると規定値が2mm以内で、両方共にOKでした。 シリンダーを組み付け後、指でシリンダーのネジを締めて、キックを10回し芯出しをして、その後トルクレンチで、+約0.5kgfm毎増し締めて同様に芯出し後、規定値約1.2kgfm(12Nm)で締めました。新品ついでにプラグも新品にしました。
 キック5回で始動して、約4分間アイドリング後、5,000rpm以内で走行しました。 最初は、少し振動が大きい感じです。以前出ていたカラカラ音が無くなりました。 その後50km/hで走行中丁度10km地点で、突然ストールして停止し、歩道で点検したところ、シリンダ側面の放射温度が167℃有りいつもより熱い感じで、軽い抱き付き現象?かと予想しました。 5分後にキック一発始動で、念のため帰宅して点検しました。ピストンを見ると写真左が排気口側、右がリードバルブ側です。少し縦キズが有りましたが、修正するほどでもないかと思いそのまま組み付けました。また、回転を上げられないので、少しかぶり気味で、20km走行で、ピストンのヘッドにカーボンが溜まっています。
   バラシついでに、20km走行後の圧縮値とプラグの焼け具合を見ました。圧縮値は、交換前と同じでした。また、プラグの焼け具合も交換前と同じで丁度良いキツネ色でした。 
   今日は150km走行して、帰宅後の圧縮値とプラグの焼け具合を確認し特に変化無く良好でした。帰宅中ピストン交換前と比較して、50→60km/hの中間加速がパワフルで、これからの200、300kmのならしを終え、急発進時の加速の変化を見るのが楽しみです。100km超過後の約60km/h走行で帰宅後、シリンダ側面の放射温度を測ると142℃と普段並で、ピストンの初期当たりがだいぶ取れて来た感じです。

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ピストン交換2(平成18年7月30日・15日・23日・31日) 

  上記ピストン交換で、ならしツーリング中に抱き付きが起きてしまい、シリンダー側の縦傷がかなり有ったので、シリンダーをボーリングする事にしました。 YSPにチェックしてもらい、この傷なら0.25オーバーサイズでOKという事でしたので、ピストンASSYをGETして、リンク先の井上ボーリングへお願いし、昨日腰上を組み換えてならし走行をしました。 ならし走行累計200km後に、6,000⇒7,000rpmまで上げた直後、軽い抱き付きが起きましたが、腰上組み換え時に、メインジェットを戻すのを忘れたのが原因のようです。

 8/15 ならし累計約600km時に当たり取りも兼ね、ピストン、シリンダーを点検したところ、7月30日時点と同一でした。 累計約700km時点から、エンジンの特性がデフォルトになっていく傾向が出て、プラグの焼け具合や、高回転時のパワーが夏特有のかぶり傾向になり、メインジェットなどを再調整して、現在GR80と同じ#230が最適です。 現在累計約850kmに達し、スカッフ現象も出ず、8,000rpm以上スムーズに回ります。

 8/23 平坦路は、特に大きな問題無く走りましたが、登り坂になるとアクセル全開で、息つきの様な現象が出て、以前は、60km/hで登れた坂が50km/h程度になっていました。 プラグの焼け具合は問題無く、キャブのフロートチャンバーへのゴミや、燃料系統のゴミによる供給不足など疑い、点検しましたが異常無しでした。 マフラーの詰まりも考えましたが、平坦路での最高速や中間加速時のトルク感などは、問題無い事からマフラーでは無いと思いました。 リードバルブ不良による吹き返しを疑い、サービスマニュアル通り点検したところ浮きも無く、太陽光で洩れ光の有無を調べても異常無し、息をかけて曲がり具合を見ても3枚揃って同じくらい開き、ネジの緩みも無しでした。 ただアクセル全開時のパワーフィルターから聴こえるリードバルブの叩き音が、以前より大きくなっていたのが気になり、交換したところ的中しました。 テスト走行で最初に感じたのが、加速の良さで、トルク感が本来のミニトレに戻りました。 異音も無くなり、登り坂も以前のパワーで登れ、復活しました。 リードバルブは、上記のように今年3月に新品交換したばかりで、腰上ばらし時は毎回点検して異常無しでしたが、今回は異音がきっかけで解決できました。 異音は、参考文献やWeb情報にも無い新しい不良現象の発見です。 → その後、登り坂パワーダウンの原因は、パワーフィルターの汚れと解り、リードバルブ交換の際の点検で、少し汚れが落ちたので一時的に改善したと解りました。

 8月27日に甲府市内のR20を快走中に起きた軽い抱きつきの点検で、8/31にピストン、シリンダーを見たら、最下記の写真のように、小さいスカッフ現象によるキズがありました。 原因は、先日の登り坂パワーダウン対策で、メインジェットを#230に絞った事が、主因でフルスロットル高速巡行⇒アクセル急戻しで、やってしまったようです。 累計1000km近くだったので油断して、保険のオイル混合もしなかった事も要因です。 バラシついでに、シリンダーポートの面取りが部分的に少ない所があったので、予防対策で約1mmくらいまで均一に面取りました。 また、しばらくの間、オイル混合は継続しようと思います。 メインジェットを#250に変えたので、プラグは少し黒く、アクセル急全開をした場合、かぶりにより登り坂では、多少不具合が残りますが、抱きつきよりましなので、-20℃マージンを持たせました。 圧縮はボーリング直後と同じ、8kg/cm有り、問題ありませんでした。

 写真左は、今回交換した0.25オーバーサイズのピストンセット(部品情報参照)など、交換したパーツです。 ピストンの吸気側の孔などエッジが鋭い部分は、軽くヤスリました。
 ならし走行の距離が少なくて済むという、ボーリング+プラトーホーニング(約1万円)をお願いしました。シリンダー側は、ならしが不要なくらい平面度が出ているという事でした。 写真左のようにクロスハッチが綺麗に付いて、指やつめでこすると、ガラスの表面のように滑らかです。 この後、排気、吸気孔のエッジもピストン同様に軽くヤスリました。 指定したクリアランスは、サービスマニュアル規格35〜40μmの中心値37μmにしました。 後日、検査成績書が郵送され、グラフを見ると、通常のホーニング仕上げの1/5程度まで凹凸が小さく、加工精度の高さが確認できました。
 ボーリング時にピストンリングは、渡してなかったので、念のため合口隙間がサービスマニュアルのスペック 0.15〜0.35mm以内 か確認しました。 シックネスゲージで測り、0.30〜0.34mmの間で、規格内でした。
 GR80の腰上を2A4に戻し、東京西多摩〜奥多摩方面の往復約60kmと、秩父〜雁坂トンネンル手前の往復190kmに分けてならし走行をしました。100kmまでは5,000rpm以内、200km程度でならしは終わるという事でしたので、200kmを超えた時点で、7,000rpm程度にUPしました。 今回は、抱き付き防止の保険で、ヤクルト1本分のオイルをガソリンに混ぜました。 最初の奥多摩方面では、5速で約45km/hのパワーバンド手前の速度でも、今まで4速で登った坂が5速のまま登れ、トルクUPを体感できました。 その後の秩父方面では、写真の滝沢ダム手前のループ橋で、以前は4速で登りましたが、5速のまま登れました。 その後雁坂トンネル手前で雨になりUターンして、正丸トンネル手前でならし累計200kmを超えたので、+1,000rpmして前の車について約7,000rpm前後でトンネルを出たところで、軽く後輪がロックして、エンジンが停止しました。温度を測ると162度で、GR80腰上高速走行と同等でした。オイルポンプIN/OUTの透明チューブを目視すると、気泡は無く、きちんとインマニに供給してるようでした。 約10分後キックすると一発で始動して、そのまま50km/h程度で帰宅しました。 
 本日ピストンを見ると、つめで僅かに段差が解る程度のスカッフ現象によるキズが、排気、吸気孔側に有りました。 一応1,000番の耐水ペーパーで軽くクロス状に擦りました。 
  写真はシリンダー側で、つめでも全く段差が解らない状態で、GR80縦傷同等だったので、このままにしました。下手にヤスルと返って平面度を悪化させると思いました。 この後抱き付きの原因を調べたところ、メインジェットが#230で、これはGR80の最適番手で、2A4は以前#260 ( これでもプラグが少し白焼け傾向)が、最適だったのを思い出し、交換し忘れたのが原因と思われます。 温度にして約30℃の違いは大きいです。 今回は抱き付き時にプラグの焼け状態を見なかったのが、失敗でした。 帰宅後にプラグを見た時は、低速走行でかぶり気味で帰ってきたせいか、薄茶色で、白く無かったので気が付くのが遅れました。 #260で約12kmテスト走行して、今のところ異常無しです。
   写真左は、8月27日に抱きついた時の吸気側のピストンの傷で、右は排気側です。 シリンダーも爪で僅か判る程度のキズだったので、当り取りも兼ね、耐水ペーパーでクロス状に磨きました。
 写真は、シリンダーポートの面取り用で購入したリューターです。 100円ショップ(ダイソー)で630円、砥石は各100円です。 上の緑の砥石は、仕上げ用のゴム砥石です。 今回、ポート部のキズは、排気口側の一部だけだったのですが、将来の予防対策も兼ね、腰上バラシついでに、全ポート均一に仕上げました。

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エンジン載せ変え(平成19年10月21日)

 昨年12月に2A4から1K9へ載せ変え、今年は白馬、会津などロングツーが多かったので、10ヶ月間お休み中の2A4に載せ変えました。 絶好調の1K9は、2A4に問題が起こらない限り、これから1年間お休みです。 交換後、キック2回で始動して、アイドリングも安定し、メインジェットなど調整しなくても、今のところOKです。 早速、均しも兼ねて奥多摩まで往復100km走行したところ、御岳のテスト用登り坂を5速のままで登れ、まだ余裕があり、1K9よりパワーは上でした。 

 10ヶ月間、屋外のビニール倉庫に、ビニール袋で覆って保管していたエンジンを出して見ると、特にサビや腐食も無く、昨日まで使っていたかのようです。
 ガスケットの手持ちが無いので、今回だけ再使用という事にしました。その際の注意で、全く同じ位置に付けないと、ガスケット凸部のへこみ加減が、シリンダーヘッドの凹凸と合わず隙間が出来て、圧縮漏れになるので、ずれないように、印を付けます。 昨年これが原因で、8kgcmが7kgcmにダウンし苦労しました。
 また、シリンダーヘッドにカーボンが溜まっていたので、ボンスターで取りました。
 長期保管で最も心配だったのが、シリンダースカート部の点サビです。 点検の結果、内外共に、サビが無く、安心しました。 万一、サビた状態で、ピストンが上下すると、一大事です。 10ヶ月間オイルが乾かずサビを防いでくれました。
内部に多少縦キズがありますが、爪に引っ掛らない程度浅いので、現状です。 
 ピストンは、写真左のように黒い部分があったので、外して、800番の耐水ペーパーで磨きました。 頭は、ボンスターで、一拭きで綺麗になりました。 ピストンリングは、痛みがあったので新品交換しました。
 写真右のガスケット取り付け部には、ガスケットだけでなく、液体ガスケットも塗って、密着性をUPしました。 シリンダー側にも塗っています。 1K9で同様にしたところ、燃費が平均5km/g以上改善したので、2A4でもやってみました。
 写真のプラグBR-8HSは、約100km走行後のプラグで、抱き付きの可能性が少ない、濃い目の焼き具合で、ベスト調整でした。 こんなに黒くても、始動時のかぶりも、高速走行でのパワーダウンも無く、加速も伸びやかで、長時間アイドリングでも、安定性しています。 入手が難しくなるピストンを、抱き付きから守る、安全調整です。 <10月22日追記>
 日光ツーリングの軽度抱き付きで、ピストン&リングを新品交換。メインジェットを350→360→370にUP。 まだ薄い傾向。 <11月4日追記>

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