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海外旅行へ行くと、いつも通るのが税関、そしてイミグレーションです。私にとって、別に悪いことをしている訳ではないのに妙に緊張するのがイミグレーションなのですが、その理由はというと「人の顔をジロジロ眺める」という事からなのです。パスポートを手渡すと、係官がおもむろに開いて、こちらの顔をしばしジッと眺める・・・。特にジロジロ眺められる有名人でもないし、思わず見とれてしまうような美人でもない私はこの瞬間が、いたたまれない訳です。特にその係官がベッカムのような人だったら尚更で、赤面しないように九九でも心の中で暗唱するのがせいいっぱい。 ですから、このたびオーストラリアで導入されたコンピュータによる顔面識別システムは画期的!と私には思えるのです。シドニーの空港に設置されたこの装置”SmartGate”は、もちろん私のような人間のためではなく、テロ対策の一環として取り入れられたもので、そのお値段はおよそ約8400万円の代物。パスポートの顔写真と、実際の人物の顔を約10秒ほどで識別・判断できるものだそうです。とは言ってもこの装置、当面はカンタス航空の乗務員がテストを兼ねて使用するのみで、その後順次使用範囲を拡大の予定。 世界でもイミグレーションが厳しい事で有名なロンドン・ヒースロー空港では、更に最新鋭の、瞳の虹彩(瞳の柄、というか色やスジの入り方??)で識別するシステムを試験導入しているそうです。すごっ。 この間「リプリー」をテレビで見ましたが、もうあんな事は出来ない時代になってしまいました。それ以前に、どう考えてもジュード・ロウと、ジミー大西マット・デイモンの見分けはつくだろう、っていう気もします。蛍光カラーの海パンもマズイだろうと。 欧米の人にとってアジア系の見分けは中々難しいのでしょうか。アメリカ西海岸へ旅行した時は、飛行機が日本エアシステムという事もあってか、降り立つ乗客のほとんどが日本人だったのですが、対するイミグレーションの係官達はノリノリな黒人のおじさんばかりで「はいオッケー、オッケー!」と、人の顔もろくに見ないで通してくれました。同時多発テロの後だったのですが、不思議なくらいゆるかったので、「もしかしてアジア人の顔はもうわからないからあきらめムード?」と思ったものです。それを裏付けるかのように、東京から西海岸に同じ飛行機でやってきたと思われる、中近東系や白人、黒人の人などは色々と聞かれているようだったので・・・。
そういう私にも、インド人はみんな”ムトゥ・踊るマハラジャ”のように見えてしまうのでお互い様??
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