イマニモ映画化記念特設ページ。
落選残念。
特設リンク:原作小説イマニモ/オオカミさんのサイト(音楽担当)
(キャストのサイトや、スタッフのサイトなど、追加あれば報告ください。載せます)
>>メールフロムtaro(2004/07/26)
『右と左』
「taro!あっちに行っちゃいけねっ」
「え、でも、あっちにはジョンがいるよ」
「馬鹿言ってんじゃねー。いいから俺の言うこと聞け!」
「それに、僕の大好きなキャラメルアイスもあるんだ」
「聞け!左の方にメガネの形をした黒い建物があるだろ!そっちへ向かえ!」
「しかも、ハーゲンダッツなんだ」
「間違っても右の方角には行くな。そっちにはオマエの嫌いな緑の青虫がたっくさんいるんだぞ!」
「あ、ジョージ」
「いいから来るんだ!」
「嫌だ!もうメガネで学校行っただけでメガネ野郎メガネ野郎って言われるのは嫌だ!」
「分かっーた!分かったから、こっちに来い!」
「それに、ちょっと人より肌の色が白いだけなのに、君ってまるで無洗米みたいだね、とか言われるのも嫌だ!!」
「言わないから、もうそんなこと言わないからっ!」
「あ、リンゴが手を振っている」
「リンゴはまだそっちへは行ってないぞ!!」
「じゃぁ、ハーゲンダッツくれる?」
「は?」
「そっちへ行ったらハーゲンダッツ奢ってくれる?」
「それとこれとは別だ」
「ジョーン!ジョージ!!」
「わーた!奢ってやるから、好きなだけ食わせてやるから!」
「一杯でいいです」
こうして、ヲベロンさんの『声』のもと、私taroはハーゲンダッツを奢ってもらうことを条件に、やっとのことぴあ敗退のショックから無事に立ち戻ったのでした。おしまい。
ふざけた始まりでしたが、連絡が遅れて済みません。
昨年のちょうど今頃撮影をし終えた『イマニモ』は、残念なことに落選してしまいました。
期待してくださった方、スタッフの皆さんには結果を出せなくて申し訳ない次第です。
こういうときに何を言っても言い訳のようになってしまう気がして仕様がないので、あまりものを言いたくはありません。
ただ、正直なところを一つお話します。
僕は『イマニモ』を作ることに何を求めていたのだろう、ということを考えます。
すると、僕は純粋に作品の質を求めるというよりも、第一に、人と一緒に作品を作ることを求めていたような気がします。そして第二に、僕(たち)が出す作品が誰かに必要とされる状況を求めていました。
人と一緒に作ることは、『イマニモ』が、ヲベロンさんに原作を書いて頂くということからはじまったように、撮影中も誰かの力を借りてやりたいという意識が多くあったことが証明しています。
こう書くとクオリティは蔑ろにしているんじゃないかとか原作に失礼じゃないかと思われますが、作品の質はもちろん考えました。
そりゃいい物を作りたいですよ。ヲベロンさんから受け渡された原作を僕なりにちゃんと映像にはしたい思っていましたし、撮影も回数を重ねました(数があればいいということではないのですが)。ただ、それ以上に意識は半ば無意識的にも制作の進行にあったということです。
ここで求めたものが成功に終わったのかと言うと、これもまた失敗という名の成功になったと思っています。
誰かの力に頼るのにも、頼り方というものがあって、僕はこの頼り方というものを疎かにしてしまったことが苦い経験になりました。
第二の、誰かに必要とされる作品づくりですが、これは最後までよく分かりませんでした。
ぴあの審査員と観客が求めているものを把握しないで、ただ結果だけを求めた愚かさがあったのでしょう。
というよりも、こういうコンペに出すこと自体が、誰に必要とされているのか分からない状況だったのかも知れません。
このことに関しては、スタッフも同じような矛盾を感じていたのではないかと思います。作品の方向というのでしょうか。
(スタッフの)その矛盾に答えるべき立場であるのに、答えられなかった自分が恥ずかしくもあります。
これらのことが、これからの僕にどう影響してくるのかということはあまりにも私事なのでなんですが、今分かっていることは、次に僕が映像なりWEBサイトなり作るときは、自分が表現したいことを表現するだけなのではなくて、相手に求められているものを作りたいということです。そして、それをしっかりスタッフに伝えること、一緒に作る人のことをもっと深く考えること。ですね。
そういうことは物作りだけでなくて、仕事や私生活に至るまで生かしていけたらと思っています。
まぁ『イマニモ』は反省点の非常に多い作品になってしまいました(笑)。
そして、まじめな文章を書いてしまい、ヲベロンさんはじめ、ヲベロンさんのサイトを見に来てくださった方々、暗くて済みません。生まれてきて済みません。
意地悪な僕は、一生懸命ヲベロンさんのサイトを盛り下げることのみを考えております。えへ。
また、ヲベロンさんとこういう機会がもてましたら、そのときはまた宜しくお願いしますっ。
Taro Yamamoto
「おっ、どうしたどうした、自殺未遂アルか?」
「どこをどう読解したらそういう結論が出るんでござんすか」
「いやー、なんか切羽詰まった感がさー」
「ま、ともかく私たちも出演久しぶりですよね」
「でもさ、ボクさ、先生に連絡網回すの忘れちゃったっ」
「うわあ、知らない、知りませんよ。根にもたれますよ。折角の出演機会なのに」
「あんだよー、折角のマクラをさらっと流すなよー」
「あっ、あのっ、落選は、その、ざ、ざっざざ残念だったと思いますっ」
「 我 輩 は ま だ 映 画 を 見 て い な い の だ が 」
「イマニモ映画については同人展開がありやなしや、いまだ結論至らずとのこと」
「んだなす。そのとおりだなす」
「DVDだとかに焼いて同人販売するかどうかについては、また続報をお待ちくださいとのことです」
「映画の話、しなくちゃダメあるか?」
「そういうのは、ヲベロンに任せるとけば、いいんじゃねえかな…」
「ソーネ!」
「まあ、今回はtaroさんからの報告ということで、ええと」
「うっわあ、遅刻遅刻!…(ドシン!)…って痛ーい!」
「カモメちゃん、パンくわえて走ってきて誰かと激突とは、あんまりにもベタではないかな」
「いてて、って、でもこれってラブコメ王道パターン!?新しい恋?ぶつかったの誰よーっ!」
「正直、スマンカッタ。ブツカッテ、スマンカッタ」
「ルロロロロロッロロッ」
「アレ、ホントウニ虫ナノ?」
「ごっ、ごめんなさいロボ?ステバノ?マーク・ダカスコスまで!?…何よ!これってなつかし同窓会?」
「オレサマッ ウツルッ ウツルッ!」
「……」
「ああ、もうまとまりゃしない」
「ちなみにー、taroさんのコメントについてはヲベロンさんが」
「はてなの方でなんかまじめなこと言うつもりみたいだよー」
:前回までのあらすじ:
去年の今頃、サークルの先輩と後輩の関係であった僕ことヲベロンと、atoことtaroくんが
「合作しましょうヨ!コラボレーションしようヨ!」とぶちあげた企画である自主映画製作。
原作をヲベロンが担当、撮影及び監督をtaroが担当するということで始まったこの企画。
撮影自体は2003年春に終了して、現在は編集作業中。
…ではあった筈なのだが、撮影中、偶然フィルムに写りこんでしまった「何か」が原因で、
謎の地下教団ソマトアがtaro宅を強襲。問題の部分ごと貴重なフィルムが奪われてしまった。
しかし、持ち前の責任感から盗まれたことを誰にも言い出せず、単身ソマトアに戦いを挑むtaro。
当初、単なるカルト教団のものと思われた騒動は、
やがて「人の思念を原材料とする究極兵器」を巡る戦いへと拡大してゆく。
そして六月末の、CIAや内閣情報室をも巻き込んだ男鹿半島秘密研究所での壮絶な銃撃戦。
その一瞬の隙をついて脱出した教団の船を追ってtaroは香港へと旅立った。
魔窟で知り合った悲しき女スパイの手引きによってソマトアの首領と対峙することになったtaroだったが、
彼の眼前に現れたのは思いもよらぬ人物であった。
「…わたしの…顔を見て驚いただろう…taro…」
「究極兵器のことも、お前の正体のことにも目をつぶるから、フィルム返せ!」
とかなんとかあってようやくフィルムの奪還に成功したtaro。
ソマトア首領との取引で自分のサイト「knives
out」を閉鎖し、究極兵器のことも不問にする契約を結ばされ、
多大な犠牲を払い、傷つき、疲れ果てたtaroは香港からの帰国早々、ザルデュシュト2の門を叩いたのであった。
「ヲベロンさん…俺…やったよ…!フィルム、取り返したよ…!」
しかし、事情を知らないヲベロンは、凄い冷たい態度をとるのであった。
「で、編集は?どのくらい進んでんの?」