メイド日記六月


「あのさあ。よく<○○同盟>とかってあるじゃんか」

「ありますねえ」

「あーゆーの、いっぺん作ってみたくない?同好の士を募るのよ、戦争は数だよ、兄貴ィ!」

「…作ったって使わなきゃ結局はゴミにしちゃうんですよ。牛乳パックで作った小物入れとか、ああいうのは」

「うわ、ちょっと今の発言、所帯じみてたよー」

「…」

「まあ、細かいことはおいといて、さあ、ナニ同盟にすっかー?」

「蛙の面にスポット!だよ!サックインターネット!」

「よし、それにきまりーっ!」

「……ええーっ!?」


「くすん、くすん」

「何泣いているアルか」

「なんだか、ヲベロンって新キャラ出した途端に、旧キャラの扱いが急にぞんざいになる気がするの」

「んだなす、そのとおりだなす」

「間違いニャかるべしー」

「…あんたたちもそうやってふざけてると、やばいわよ。知らないから」


「つうかさあ、あたしらさあ、最近新しいこと、全然してなくない?これじゃ新キャラに出番奪われちゃうよ!」

「でも、サックインターネット同盟、始められたじゃござんせんか」

「ばかーっ、結局アレだって猫又においしいとこ全部持ってかれてさあ!」

「んだなす、んだなす」

「てめーっ!まだ新キャラの真似するかーっ」

「んだなす!?んだなすっ!」

「ちょ、ちょっと待っておくんなさい、様子がおかしゅうござんす」

「あんだよーっ!離せーっ、こいつ殴る、こいつ殴るーっ!」

「ンダナスッ!」

「…まさかボク娘さん、ンダナス、しか喋れなくなったんじゃござんせんか?」

「また、わやな展開を…」

「わしを差し置いて人気投票になんか出るからだ。ククク、ざまあーみろおーお」

「人間同志の争い、足の引き合い、実にみにくかるべし」

「だまれーっ!」


「海が、みたいわ」

「キュウニ ドウシタカ?」

「いえ、言えっていわれたもので」

「つうわけで唐突第一回、純文学ごっこ開催!皆集合するヨロシ!」

「一言で、ブンガクっぽさをかもし出してください。それではエントリーナンバー一番、先生どうぞ」

「ひょっとして、僕のこと、嫌い…ですか」

「おーっ、コカコーラのCMで見たことあるような気もするけれど、充分ブンガク臭いアル。合格ーっ」

「いまさら<ひょっとして>とか使ってる辺りが、ポイント高いですね、次、めろんさん、どうぞ」

「私、必要とされてないんだね」

「EVA以降、ぐんと増えたブンガクっぽさアル。合格ーっ」

「独白なのか話し掛けてるのかわからない辺り、すばらしいです」

「ンダッ、ンダナス!」

「…」

「…」

「あんた、まだその話で引っ張る気?そういうオチって、古いわよーっ」

「ンダナス!?ンダッ、ナスッ?」


「先生、日本代表は16強入りできますでしょうか」

「うむ。列強入りは間違いないな」

「あの、そういう、観念的なカテゴリーではなくて」

「ところで、中田が小泉首相に<感動しましたか>と質問したと聞くが、アレは真顔で聞いたのだろうか?」

「先生、16強は」


「いやあ、ひどい目に遭ったあ」

「なんだ、もう止めのことアルか」

「まあ、いつまでも引っ張るネタじゃないしね」

「それはそうと、ポニーテール、あんたも新キャラの真似してたじゃない」

「というか、ンダナスの真似をしたのはむしろ彼女の方じゃないのか」

「こういうところに作者のいい加減さが現れてますよね」

「んだなす。そうだなす」

「わっ、わあ、で、出たあーっ」


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