11月前半分メイド日記
「めろんちゃん、めろんちゃん、こげぱん、見つけましたよ」
「…?……こげぱん、って何のこと?」
「うわ、キッツーっ」
「じょーだん、じょーだんだって!イッツ・ジョーク・アベニューっ!アハハー!」
「じぇい」
「おー」
「でぃー」
「えいえんっ!」
「皆さん、案外海援隊なんか覚えていらっしゃるんでござんすね」
「私、リアルタイムでは知らないのことよ」
「いや、だから、今はそんなことよりこげぱんが、あっ」
「ゴシュジン オレサマノコト ナンカ ドウデモイインダ!」
「んだなす、そのとおりだなす」
「ま、ままま、待ってこげぱん!あと、鳥!ちょっとオマエ!」
「この糞溜めみたいな世界で…信用できるものは…自分だけだ…」
「こらーっ!そっちもーっ!」
「こげぱん!」
「(ビクッ)」
「おじいさんはある日山で突然」
「アッ!」
「おばあさんはある日、川で突然」
「ウッ!」
「よく帰ってきたわね!」
「ゴ、ゴシュジン!オレサマ ウレシイ!アオオーン!」
「…なんだかなあ…」
「キル沢くん。聞くところによると君は随分虫を愛しているらしいな」
「あ、あの、はい、むむ虫ならばヘラクレスオオカブトからワムシまで愛してます!む、虫ラブ!」
「でもね、愛だけじゃ乗り切れないこともいっぱいあるのよ」
「私たち、オマエのことを心配して言っているのことアル」
「そうよ。いいこと?虫ならばなんでもいい、ってのはよくないと思うの」
「例えばあたし!あたしエクレア大好きだけど、地面に落っこちたやつは無理!」
「…それを踏まえて、アナタはこの虫を愛せるのかしら?」
「ツクツクボーシ、ツクツクボーシ、チョコブイヨー、チョコブイヨー、ジージージー」
「あっ、こんな季節にツクツクボウシ!待て待てー」
「…」
「アレは、本当に虫なんでござんしょうか?」
「…さあ」
「あのさー。今度のさー」
「銀天盤復活企画、萌えキャラ合戦(意訳)ですか」
「そそ。アレアレ。あれにさー、出たいんだけどー」
「どうしたの、急に」
「あれに出てさあ、並み居る強豪を打ち倒してさあ、最終的には夜空の星になるって、いくない?」
「なんでそんなに、夜空の星にこだわるんでございますか」
「や、梶原一騎世代なんで」
「なるほど!」
「だ、ダメですよ、めろんちゃんなんか出したら僕のファンタジーが台無しだ」
「んだとーっ」
「それに、どうせオタクを根絶しろとか言うだけ言って、途中でいなくなる気でしょう」
「…」
「ゴシュジン!アンナコト イワレテ ダマッテルノカ!」
「いやあ…図星なんで、ちょっと驚いただけ」
「ギャフン」
「アイヤー、随分古典的なオチのことアルな」
「そんなことより、ザルデュシュト2の20000HITを、気にされた方が…」
「ま、それは置いといて、だ」