新聞の人が来ました。
ちなみにうちは十年とかそれ以上とかの読売派です。ジャイアンツ好きってわけでもないけれど。
そういう顛末。



「もしもーし。読売新聞のものなんですけれどー」
「はーい」
(ガチャリ)
「集金さんですかー?」
「いやあ、こんばんは、この度ですね、普段サービスとか出来てないんで、野球の券とか、持って来たんですよォ」
「あら、それはそれは。どうもありがとうございますー」

(野球の券を二枚くれる勧誘員)
「(…日ハム×中日オープン戦……?)」

「それからビール券とかもあるんですよォ」
「あらあら、すみませんすみません」

(ビール券二枚くれる勧誘員)
「(……アサヒビール…?)」

「マフラーとか、如何ですか、どうです?」
「あ、うれしいなあー」

(マフラーくれる勧誘員)
「(バーバリーって書いてあるけれど、薄っぺらそうだし、バッタモンかなあ…)」

「で、あのう、こちらのお宅もううちの新聞とってもらって、長いですよねえ」
「あ、あわ、はい。たしかけっこうだと思いますけど」
「それでこう言っちゃ変なアレなんですけれど、毎回毎回自動更新でとってもらってるじゃないですか」
「うー、たぶん、だと思うんですけど?」
「で、そうなってるとうちらもアレで、コンピュータの方で制御されてるもんだから、こう、サービスとか出来ないんですよ」
「ほうほう」
「ほら、サービスとかしなくても取ってくれるお宅だって認識で、上がやっちゃうから、サービスも回さなくていいって、ほら」
「うへー、やっぱりどこも末端は大変だー」
「そうなんです大変なんですよー」
「うーん」
「で、勧誘員って、新規の契約とっていくら、一ヶ月継続貰ってハンコ一個70円とかそういう給料なんですよ」
「ふむー」
「でね、こういうの上にバレたら一発でクビなんですけど、1回契約切って頂いて、新規ってカタチでもう一回アレして頂けると僕ら、助かるんですよォ」(拝む)(含ウインク)
「うひー」

「そう、あ。こちらのお宅電話番号何番でしたっけ」
「あやー、えーと、×××の××××、です」
「ふむふむ。(何かを書き込む)…あ。洗剤とかなに使ってますか?」
「うんー、と、トップ、だったかな、たしか。トップだったと思うんですけど」
「マジですか、俺今持ってきてますよ、持ってきます、下から、ハイ。ちょっと待ってて下さいね」
「あの」

(勧誘員、洗剤取りにマンションの下までゴー)
(ヲベロン、ぼんやり立ち尽くす)
(勧誘員、帰ってくる)


「あ、ほら、洗剤、どうぞどうぞ」

(トップの箱を六個、どかっと渡してくれる勧誘員)
「(……重いよう…)」

「で、どこまで話しましたっけ。そうだ。…でね、できれば契約1回切ってる間、朝日さんとか、そっちの方取ってもらえると上の方も、こりゃいかんって、取り返せって指令が僕らにでますから」
「むー」
「朝日にとられちゃいかんってことで上も目の色変えますから。心置きなく、サービス品どれだけつかっても取り返せってことで、指令が出て僕らもサービスできますんで」
「あー。ツートップだー」
「そうなんです。で、そういうわけなんで、ちょーっとそういうのお願いしたいんです」
「はあ。じゃあ両親が帰ってきたらそう言っておきますね」
「あ。××さんですよね、こちら。世帯主さんのお名前よろしいですか?」
「△△です」
「△△…えーと、すみません、ちょっとこちらに書いてもらえますか?」

(勧誘員、すでに電話番号と苗字が書き込まれた用紙を僕に手渡す)
(何とか新聞定期購読申込書、とかなんとか書いてある)
(何とか新聞、の「何とか」のところが、うまい具合に、前に破り取った紙の切れ端で隠されている)
(ゴゴゴゴゴゴゴ(JOJO風に))
(ヲベロン、左手の人差し指でさらりと紙をのける)
(ASAHIの文字が現れる)


「これ朝日新聞の契約書じゃないですか」
「あっ」
「ていうか、こういうの、両親が帰ってこないと決められないんですよう」
「うー」
「両親とか、土日ならいると思うので、そのときにまたきてくださいよう。言っておきますから」
「僕ら、なかなかそういうのだと会って貰えないんですよ!」
「ちゃんと言っておきますから平気ですってば」
「あー、どうしてもダメ?(拝む)
「…だめー」

(しばらく見つめ合う二人)
「あの」
「はい?」
「さっきの、返してもらってもいいですか」

(それなりに焦らして)
「いいですとも、もちろんですよ。ははは」


以上、先ほど経験した顛末でした。
腹立たしい点は数多くありますが、なんていうか、糞バカ朝日左翼死ね死ね死ね死ね、とか思うよりも先に。
朝日新聞って、こういうことするから嫌われるのに気付いてないのかなあ、とか思ったりしました。
皆様お気をつけくださいね。引っ掛かる人なんていないと思うけど。

でもって新手の手口ー、とか思ったら意外にポピュラーな手口らしいですね。
うーん。

完成度の低いうえに可愛げのない嘘をつくこの手の人は、次に来たらいじめてやる所存にございます。
それが嘘つきの生き様。

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