メイド日記ったらもう9月後半分
「この中に一人!わしが大事にしている壷を割ったものがおる。名乗れ!」
「オ、オレサマ シラナイ!ホ、ホントウニ シラナイ!」
「大体さー、なんであたしらの中に犯人がいるって決めんのよー」
「そうだよそうだよっ。外部の犯行説に一票ー!」
「あの壷って幾らぐらいアルか?」
「高くはないけれど思い出のものらしいですよ。だったらちゃんと仕舞っておけばいいのに」
「あら、あの壷やっぱり割れてらしたんですか」
「…サカナサカナサカナー♪」
「ぐ、ぐぬぬぬぬぬ。皆怪しい!(特に最初のやつと最後のやつ!)」
「おそれながら申し上げる。身ども、ひとつ重要な事柄を目撃し候」
「マジか!」
「マジにゃるべし」
「して、目撃したものとは何だ」
「メイド殿」
「メイドが割ったのか!やつがへし割ったのか!わしの壷を!メイドが!壷を!」
「メイド殿が昨日、カレーに七味唐辛子を振りかけて食っているのを目撃せり。身どもには信じられぬ光景にて候」
「…」
「…」
「されども壷を割った犯人にゃんぞは、身どもの預かりしらぬことなり」
「なんだそりゃあ!」
「…カ、カレーの食べ方くらい、個人の自由じゃござんせんか!」
「…いや…あの。まあ…じゃあ、それで」
「なあ聞いたか。こないだのアレ。深夜のファミレスでのアレ」
「ヲベロンさんのアクセスアップ病の発作でござんすか?」
「聞いた聞いたー。なによあいつ。めんどくさいっつう割にアクセス数なんか気にしちゃってさ」
「そんなにカウンターまわしたいなら、毎日十分間ctrキーと…」
「ストップ。ダメです。それ以上はノー」
「自サイトにF5で攻撃をかけるとは、なかなか素敵アルな。…っと、どこかで聞いた話アル」
「だ、だから、言わないでって、言ってるのに」
「まあ、ともかく。ヲベロンに任せておいても埒があかんから我々でどうにかしよう。誰かアイデアないか」
「オ、オレサマ オモウ!」
「よし。なんだこげぱん」
「ニク オク!オイシイ ニク オク!イイニオイ
ヒト クル!」
「うん、僕も思うんですけどね、なるべく僕が面倒くさくないやりかたで、こう、ガツーンとアクセスアップを」
「ソーネ!タダシイワヨネ!ワルクナイワヨネ!」
「どうする?こうなったらボク、脱ごうか?」
「ええと、ワタクシにできることといったら家事と、あとは、ええと」
「サカナサカナサカナー」
「言っておくが、わしは女子高生を呼びたい!サイト運営のためにルーズソックスを!セーラー服を!」
「…このサイト、バカばっかだね」
「オマエもな!」
「さて、そろそろ十月。改装という名のテコ入れの予感がひしひし伝わって来る季節なり」
「確かに、その通り!栗御飯!」
「…」
「汝、何ぞ言いたいことでもあれば、この機会に言っておくべし」
「……ふざけたサイトは…皆…閉鎖すれば…いいんだ」
「(無視して)メイド日記、終わるのかな?」
「あるわけねえってー。なんだかんだ言ってヲベロンあたしたちに頼りっぱなし?みたいな?あはー」
「うふふふふふ」
「ヲ、ヲベロンさん、その笑いは」
「秋ですからね。サイトの雰囲気をもっとシックに、オトナっぽくするんです。アクセスアップですよ。うふふ」
「オマエ、まだ病気治ってないのことか」
「ジャジーに、ムーディーに行くんですよ。サブカルとかスラップスティックとかは、もう死にました」
「おい、めろん、やるのことヨロシ」
「であっ!」
「ぎゃあッ」
「…いい気味だぜ…」
「うう」
「ん?どした?」
「あの、ええと、ここは、どこですか」
「じぶんとこのサイトでしょ。…何言ってんのヲベロン」
「いや、あの、僕の知ってるザルデュシュト2じゃないです、これ。ていうかあの」
「何を言ってらっしゃるんです。こないだ自分で改装されたばかりじゃござんせんか」
「あなた誰ですか、あの、ええと」
「これは、もしや、こないだ頭ぶたれて記憶喪失になったとかいう設定じゃないかしら」
「いけないんだよ、設定とか言っちゃあ」
「まあ、ともかく。ヲベロン、私たちのことは判るのことアルか?」
「あ、はい」
「面白いからちょっとそのままにしときましょうか」
「まー、害ないしねー」
「作者、哀れなりけり」
「あ、あー。ネコが喋ってるー。おもしろいなあー。ファンタジーだあー。かっわいいなあー」
「…」
「…なんか今ちょっと癇に障ったよね」
「ね」