7月度前半分もあいつら半分キノコだ。



一日日曜日 一言 「あいつら半分キノコだ!」
 昨日の晩からの映画見聞録。
浅草にて、特撮オールナイトを観にゆくため、当然のように昨日寝てないので夕方まで眠る。
友人と新宿にて待ち合わせて、浅草にて夕食。
浅草でお好み焼きを食べる、というのがイタリアに行ってピザピザと騒ぐようで少し恥ずかしかったのだが、心の底からお好み焼きを食べたい気分だったので、適当な店に走りこむ。
予想外に美味しかったのでまた行こうと思うが店の名前を控え忘れた。けどきっと行く。
そんなわけで急いでお好み焼きを食べて、映画館へ。浅草ロック座の向かい。
演目は「獣人雪男」「ガス人間」「電送人間」「美女と液体人間」「マタンゴ」の五本。
二人で百円ショップで買い込んだお菓子類を抱えて、見始める。
獣人雪男のエンディング付近でカイタルくん合流。
そのまま朝まで三人ノンストップ映画鑑賞会。
映画館内は、特撮ファンと、ホームレスの二極化が起こっていた。
冷房が効いていたので暑いはずはないのだけれど、半裸の人だとかがいてけっこう笑った。ギャグですか。
終了時間は四時半。
ロビーにでていたら「ふぐぶえ」みたいな帽子を被った人を発見。
ちょっとおっかないなあ、なんて思っていたらカイタルくんが指さして「レッサーパンダ、レッサーパンダ」なんて言いやがった。
刃物持ってたらどうすんだよう。とか思いつつ。所詮半分キノコなのでどうでもよい。
映画の中ではガス人間が一番面白かった。
朝、帰宅して回線繋いだら、友達がPC使えなくなるのでしばらく顔を見せられないとのことを聞かされる。
うーん。最近激動だ。
二日月曜日 一言 「プリンタ曜日」
1日ダラダラする日。
そして、とうとう思い立つ。ダラダラするのは今日でおしまい。
明日からきびきび動こう。
ここのところ小説のことをほっぽらかしにしていたのでいい充電。あしたからきりきりきりきり、働くのだ。
ぃよし。
このところ例を見ない素敵な時間に目を覚まし、昼間にはパソコンのメンテ。HDのお掃除。プリンタの導入。
と明日からの日々が想像できるような「準備」に時間をつかう。
17時過ぎに眠くなって、ちょっとだけうたたね。
夜には浅草映画レビューの残りをかきあげる。
僕を突き動かすものについて考える。窓を開けていたら風が吹き込んできた。
とても気分がよい。
おそるべき夏が来る予感がする。
三日火曜日 一言 「やばいよ。やばい」
やばい。
寝たきり。
てゆーか、死んだふりうますぎ。自分。
午後には急に今月の予定がだかだか埋りだす。がんばろうっと。
はあ。
四日水曜日 一言 「斬新日記」
今日の日記はとてつもなく斬新です。
なぜかというと、まだ午前八時過ぎなのにすでに書いてしまおうというのだから。
…はれ時々ぶた?うるさい。
本日の予定:これから寝て、昼を寝過ごす。授業にでそびれて、一緒に出る約束をした友達に外道呼ばわりされる。
てゆーかビンゴ?当選?
ずどん☆
…だめじゃん。
五日木曜日 一言 「美術館曜日行け行けルネッサンス」
上野は国立西洋美術館にでかける。どうでもいいけど酷率って、どういう変換だよ。
とにかく。
十一時半に待ち合わせをして、美術館になだれ込む。
最近家の外に出ていなかったので、暑さが心底こたえる。ひいい。暑死に(自分語)します。
とにかく。
美術館の中は涼しい。作品保護のため、とか言っている辺りがアレだけれども、とても涼しい。最高。
今回の美術館巡りのテーマはイタリアルネッサンス。
スケッチブックを完備して、面白い絵とかがあったらスケッチするぞ、くらいの気分で出発した。
平日なのにどうしてこんなに人が多いのか、と思わせる人の群れ。
スケッチブックを取り出すと確実に覗き込まれる空間。
入ってすぐにルネッサンスルネッサンスした絵があったので、どうしようかなあ、と迷いつつ、スケッチをはじめる。
恥ずかしいので適当にアウトラインだけ描きつつ、ふらふらしていたら「美大の人?」だとか、聞かれたりした。
「いいえ、しがないりんご売りです」
大見得切ってそんな返事が出来たらいいのだけれど。
いえいえいえいえ違うんですすいません、なんてもごもごと答えたりして、スケッチブック閉じたりして。
それでも今日は絵を書くのが楽しかった。
昔の絵だとか彫刻は、描いていて楽しい。
はぁ。日記の分量が外出した日としない日で明らかに違う辺り。わっかりやすいなぁ、自分。
とにかく。
今日はルネッサンス。どうにもこうにもルネッサンスザンス。
…駄洒落。ワタシハカイニナリタイ。
とにかく。
六日金曜日 一言 「生活復調」
生活が復調の兆しを見せている。
午前中に目が覚める。この勢い。この勢いで、日曜はパワーパフの時間に目を覚ます予定。
さあ。今日も1日がんばるぞう、とか思ってみると新聞を見てショック。月食見逃した。
その時間にオレサマナニヤッテタ?ときかれたらUOと答えます。
さいあくー。
とか何とかでテレビの話題。
昨日の夜、ニュースでやっていたヴァーチャル分裂病体験セットの話題。
ていうか、ああいうゲーム昔あったよな、とか思って。ブルー。プレステ黎明期の話。
まあ、いいや。
午後からは学校に行く。
美術史の授業。
ちょうど今やっているあたりがルネッサンスなのでとても楽しみ。
…暑いけどね。
ああそうだ。きょうは魔女の宅急便がやるんだ。あはー。見なきゃ。

…というわけで。
ヴァーチャル分裂病ちっくに日記終わり。耳の奥で「居食い」って言葉がこだまします。
先生、誰かが僕のことを居食いって呼ぶんです。わあ、先生。
…それにしても新鮮だなあ。居食い。ねえさんの言語感覚に乾杯。
七日土曜日 一言 「そうしないと生きていけない人」
世の中には、自分で選ぶともなしに、それをしなければ生きていけない人、というのが存在する。
生まれた場所や、境遇や、状況や、そんな色々なものに僕たちは形作られて、方向性を絞られてゆく。
世の中には「そうしないと生きていけない人」だらけで出来ている。
そんな中で、選択権を振りかざすのは滑稽だ。
いいじゃないか。もういいじゃないか。
僕は時々泣きそうになる。
七夕に願い事をする習慣が、あまりなかったけれど、今日は祈ろうかと思う。
そうしないと生きていけない彼や彼女の世界と、生きることを途中で止めてしまった彼や彼女の世界と、生きることでしか生きることを実感できない彼や彼女の世界が、ごちゃごちゃに混ざり合えばいい。
希望の混在する混沌の存在を、僕は祈る。
八日日曜日 一言 「少しの涙と大量の中華料理」
今日は祖父の三回忌で。
麻布十番のお寺に出かけて、会食。
坊主の説教が、それなりにインパクトを持っていて、心に留まったり留まらなかったりの日。
「わたしたちは、自分の願いといわれたらすぐに思いつきますが、自分にかけられた願いには無頓着です」
そうだ。そうだね。
そのたとえ話に「道に咲く一輪の花の根っこと葉っぱと花びら」をつかうのはいただけなかったけれど。
僕にかけられた願いを考えていたら、少し寂しくなって、元恋人に電話をしてしまった。
よわっちいなあ。僕は。
なんて。
打って変わって午後には友達から不意に電話が入り「ねえねえお台場行かない?」なんて誘われた。
そのとき、丁度僕が浜松町にいたことと、大量のビールが僕の血管を流れていたせいで、二つ返事で了承。
憎きお台場に足を踏み入れる。
うーむ。
合流しての僕の第一声。
「お台場、何しに行くの?」
それは、なんというか、ダメだと思った。
結局知る人ぞ知る「お笑い能力開発ゼミナール全国試験」の用紙をちょっぱくって帰る。
…一体何しにいったんだろうなあ。謎。
九日月曜日 一言 「未練は斬って…捨てられたらなあ」
「雨あがる」を見直す。
一年くらい前に確か、チャリティー試写会で見たと思うのだけれど。
やっぱり見て、すてきだなあ、と思う。
今日は昼過ぎに起きて、小説の推敲をして、なんとなくイライラして、書き直す。
わあー。さいあくー。
というわけで更新遅れ。更新遅れ。更新遅れ。
未練斬って捨てられねえかなあ。
というところで今日の授業話。
俳句の授業なのだけれど、俳句の先生はじぶんでも俳句を作っていて。
勝てない相手がいる。
って言ってたのがなんかちょっと潔くてよかったなあと思った。
でも。
いい俳句30本づつの対決だったら絶対勝てないけども、60本出す対決だったら勝てるかもしれない。
なんて言っていて。ちょっとそれも素敵だなあ、とか思った。
負けっぱなしじゃあ、いらんないよね。
かなわない相手も、いつか越えてみせるっつうのは、とても大事な気概なのかもしれないと思った。
十日火曜日 一言 「自己逃避へのすりかえで」
全部ほっぽり投げて、遠くに行きたいんだ。
時々、自分が農村向きの人間なのか、都会の子なのか、わからなくなる。
時々は都会でなければ生きられないような気分になるけれど。
時々は緑のない生活に呼吸の出来ない息苦しさを覚えた気分になるけれど。

生きることでしか、生きていることを実感できない。
それを幸福と思えないようになってしまったことが不幸だ。
きっと、生きること以外で生きていることなんて、実感できやしない。
何かある。
何かあるはずだと思いながらただ、息をしているのは不幸だ。
その「何か」までわからなくなって。どうするんだ。一体。
十一日水曜日 一言 「レモンパイの味」
少し田舎に引っ込むことにして、電車とバスを乗り継いでゆく。
駅前でバスを待っていたら、今日はミスチルのベストの発売日だとかで。
ずうっとミスチルが流れている横でバスを待っていたのだけれど。
時代的に僕の高校時代はミスチルだとかイエモンだとかで埋め尽くされていて。
思い出していたらなんだか懐かしくなってしまった。
懐かしくなったついでにCDを買いそうになって、弟が買うかもしれないと思い直して、同時にこれから行く家にはCDプレイヤーなんてあるわきゃないなんてことも思い出して。
突発的にレモンパイなんかを買ってバスに乗る。
ほんの少しの感慨を抱いて、ドライアイスの冷たさを感じつつ、バスに揺られて。
本家に辿り着いたのは昼過ぎ。
おやつに祖父母とレモンパイでお茶なんかを飲んで過ごす。
夜は例によってお酒を飲んですぐに眠り、夜中に目を覚まして朝まで起きている。
風の通り抜けるこの家の開放感に目をつぶりながら、眠れない体を騙し騙し、窓の外を見ていた。
遠くに見える町の灯りが、とても綺麗で、眠れなくてもそれはそれでいいかと開き直ったりもしてみた。
「眠れないときは、仕様がない。起きるんだよ。それも人生だと、開き直るんだよ」
耳に残る言葉が、青くなってゆく空に溶けてゆく。
十二日木曜日 一言 「鳥の声、青くなる空、朝焼け、車の音、死んだ友達」
午前六時過ぎに、疲れた身体が眠りはじめ、昼過ぎまで二階で眠っていた。
朝五時の時間を誰とも共有しないことに、僕はひそやかな満足感とささやかなさみしさを覚える。
昼過ぎに起き出して、昼ごはんを作り、午後からは草むしりを手伝って、庭に水をまいて。
乾いた土に水が染み込んで黒くなってゆく様子を見ながら、この時間が僕に、とても必要だったことを思い出した。
夜にはまたアルコールに寄りかかって眠り、一時半頃に目を覚まして。
鳥の声がするまで、この高台から遠くを見てすごした。
鳥が騒がしく鳴く時間になって、ベランダに出て、ひとり、空が青くなってゆくのを見ている。
去年死んだ友達のことを思い出した。
彼女のお墓がどこにあるのか、正確には知らない。
けれど、この家に来る途中でバスが通り過ぎる墓地にあるらしいということだけは知っていた。
そっちの方向を見ながら、空に雲が生まれ始めるのを見ながら、僕はベランダの手すりに身体を押し付けていた。。
自分の体が軽く痺れたような、眠れない感覚の中、無性に人の声が聞きたくなった。
なんだか、やるせなくなって、ノートに詩を書き付けた。
「そのあまりの途方もなさに」
眠ることを諦めて、起きていることにした。
十三日金曜日 一言 「えー。懐中物にご注意」
昼過ぎに、祖父母が出かける時間に合わせて、帰宅することにした。
銀行を回って、駅まで送ってもらう車の中で見た景色がとても綺麗だった。
高台を幾つも越えて、町がひらけて見えてくる瞬間。
急な坂道を下る車のなかで、僕は少し息を飲んだ。

家に帰って、髪を切って、学校に出かけた。
行かないで、家で寝ていることも考えたのだけれど。
行かなければ田舎から帰ってきた意味がないと思って、行くことにした。
授業を終えて、靖国神社、みたままつりに出かける。
見世物小屋を見た。
生まれて始めてみる見世物小屋は、なんだか明るくて、不思議な感じがした。
丸尾末広の漫画に出てくるような暗い秘密の匂いではなく。
お祭りの浮かれた気持ちをとても意識させるような、ハレの日のマテリアルだった。
日常から切り離された世界は小屋の中だけで、小屋を一歩出た屋台街は全くの日常の延長で。
蛇女が、蛇を食いちぎって生き血を飲む芸と火を吹く芸を見せた。
あとは犬の輪くぐりと、大蛇。御代は観てのお帰り、で600円也。
最初は気付かなかったけれど、太鼓で表紙をとっていたおじさんは小人のおじさんだった。
見世物の昔を知らない僕は、ノスタルジーという言葉をつかうのに慎重でいたいと思うけれど。
ノスタルジックだった。
小屋を出て、隣のお化け屋敷にも入った。御代は先のお払い、で600円也。
相変わらず、作りは地面が砂だらけで、壁はベニヤで、とてもチープなのだけれど。
物凄く楽しい。楽しかった。お化けに追いかけられて、友達と転びそうになりながら屋敷を転がり出た。
げらげらと笑った。
今日は眠れるだろう、と思った。
十四日土曜日 一言 「膝」
何故だか本当に、それなりに眠れて。
起き出して朝から、御茶ノ水にアルバイトをしに向かう。
とても暑い予感のする朝。
ていうかすでに暑い。
仕事内容は省くとして、後輩を誘って一緒に出かけたのだけれど、とても暑い一日で、汗をたくさんかいた。
着替えを持ってこなかったら泣いたな。とか思った。
仕事は少し時間オーバー気味に六時頃終わる。
帰りの電車で、膝が痛くて弱った。
家に帰ってすぐお風呂をつかって、膝以下にバンテリンをぬりたくって、ごはんを食べて、眠る。
夜に電話しようと思った相手に、明日の朝電話すると約束して、眠る。
目覚ましをセットして三時前に起き、テレビで霊幻道士を見る。
キョンシーなんて、なんて懐かしい。
五時に観終わって再び眠りにつき、七時に目覚めてパワーパフを観る。
テレビの都合で睡眠をやりくりする自分が少しおかしかった。
この間まであんなに眠れなかったのに。
十五日日曜日 一言 「オンガクノチカラ」
昨日の、サークルの後輩との会話。
後輩「今、サークルのページ作ってるんですよー」
自分「へえー。テクノ風味、とかにしたらゆるさないからね」
後輩「…」
冗談です。本当に。ちょっと意地悪してみただけです。そんな絶句しなくたっていいじゃないかあ。
ビヴァメタリック質感。
このサイトも最初はすげえ勢いでそんな感じでした。てゆーか、今も。
タイトルフォントなんて、West minsterだし。
そんなこんなでぜひアタロー君にはがんばってもらいたいものです。

…なんてほのぼのしてたら、アレ。
自分サイトがすでにおろそかじゃないですか。大変大変。というわけでさくさくと。
さくさくと。
さくさくと。
更新…また日記だけかよ、とかいう幻聴が聞こえてきます。ひいー。脳内バグ寸前。

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