トップページへ戻る

オーディオシステムの紹介

 

 メインシステムの構成    TADスピーカーシステム   窪田式 MOS−FET アンプ  

大型真空管アンプの改善     サブシステム     使用測定機器

 約35年前、小学生の時、実家の廊下にころがっていた5球スーパーラジオを裏から覗いた時、5本の真空管が綺麗に並びオレンジ色に光っているのを見た時から、自作オーディオが始まりました。蓋を開け球を見ると、6ZP1,12F・・・があったのを覚えています。当時、近くの林に大量に捨ててあったテレビなどから水平出力管の25E5、16cmスピーカーなどを持ち帰り、ベニア板でスピーカーBOXを組立たり、ラジオを改造して遊びました。中学1年になって父に初めて秋葉原に連れて行ってもらい、MT管の5球スーパーラジオキットを買ってもらい、組立て、夏休みの工作で学校へ持っていき、鳴らしました。また、3年間放送委員となり、活動の紹介でNHKのラジオ番組へ出た時、スタジオにダイヤトーンの2S305が置いてあり興奮しました。学生時代は、807の3極接続アンプや、KT88ppの50Wアンプを造って、文化祭でオーディオ喫茶をやってガンガン鳴らしました。スピーカーは、当時定番のP610や、コーラルの10TX−70を使った100リットルのBOXを自作しました。 ビートルズの曲などでベースギターの低音が盛り上がり過ぎ、原因を調べたところ、ダンピングファクターが1程度しかなく、スピーカーの逆起電力をアンプで吸収出来ない為、オーバーダンプとなったと解りました。そこで、真空管アンプを辞め、「無線と実験」誌で全盛だった「金田式DCアンプ」に変え、数台自作しました。その後スピーカーは、一時タンノイのスーパレッドモニターを部屋に置き、周波数特性を測ったりしました。現在は、理想を求めた結果、アンプは、「窪田式MOS−FETパワーアンプ」を自作して、MJ誌主催の自作アンプコンテストへ初参加で、優勝できました。スピーカーは、トップページでも紹介していますスタジオのミキサー室で良く使われるTADユニットを使用した、自作バーチカルツインモニターシステムです。

 

  一言でいうと、「 十人十色 」で、一人一人良い音の好みが違うという事です。私のように30年以上、理想を追い求め、試行錯誤を繰り返し続けて来た者。真空管のヒーターが綺麗で、音に合わせてプレート内部の紫色の放電模様が変化する様子が好きで、真空管の特性に合わせた音を求める人。MD、iPodに代表される、ATRAC、MP3などの圧縮音を聴いて満足している人。ミニコンポの再生音で充分と言う人。スーパーウーハを付け、低音を聴いて喜んでいる人。部屋の何処にいても自然に聴こえる音が良いという人。 環境や経験で良い音の定義が、皆違うという事です。 数年前のオーディオフェアーを主催していた日本オーディオ協会のトップの方(写真左、右上は「いのっち」 H18.3)、または、CDの開発と普及に貢献された代表の方とも云えますが、年に数回お会いする機会があります。その中で、音の良いCDを開発したのに、最近の圧縮音楽の延びは著しく、本当に良い音をもっと知って欲しいという事を、日経パソコン誌の取材などでも話されています。一度だけメインシステムで、MDを再生した事がありますが、逆MDTC変換などで、周波数別に位相が不揃いになるせいか、奥行きが全く無く、音像がスピーカーの面に張り付いた様になり、センターと両サイドしか定位しない異様な再生音でした。

 自分の部屋で演奏会場と同様な音「原音再生が良い音」、と言いたいところですが、マイクの種類、録音方式、ミキサーの考えたでイコライズされ収録する上、部屋の定在波をゼロにする事は不可能です。そこで、私の場合CDの音源、ソースに対して、ウイスキーの宣伝では有りませんが「何も足さない、何も引かない」を良い音の基本にしています。

メインシステムの構成 

  図1に、電源から信号ラインまで片chの構成を示します。このシステムは、良い音の考えに沿って、歪源を排除した、フラット再生を基本としています。ボトルネックという言葉がありますが、信号を発してから、伝送して、スピーカーで再生、部屋で聴くまで、途中のケーブル、電源など1箇所でも音を汚す、歪ませる弱点があれば、そこで再生音が決まります。前後にいくら数百万円かけたシステムでも、汚れた音しか再生できません。理想と言えるこのシステムを、ブロック毎に紹介します。

 

 大電流が流れるパワー段の電源は、単相2線式の配電盤から200Vを引き出し、オヤイデの200→100V変圧器で、100Vにして供給し、電線によるロスを軽減しています。 CDプレーヤや、フラットアンプは、配電盤から、専用の100Vを供給しています。 全機器の電源SWは、ヒューズ付きのカバSWだけで集中してON/OFFします。電源の配線は、電気工事士の免許があるので自作です。

 スピーカーからの振動、音圧の影響を受け易いCDプレーヤは、音源からできるだけ離し、電力ロス(音質ロス)の影響が大きいスピーカーケーブルは、最短になるようにパワー段をスピーカーBOXの近くに置き、LR独立のモノラル構成にしました。ダンピングファクターに悪影響となるLCネットワークを使わず、CRのチャンネルデバイダーにしています。フィルター特性は、金田氏も主張するように位相ずれを最少にする為、3dB/octで1kHzでクロスしています。フラットアンプは、ゲイン20dBで、パワーアンプ並の低インピーダンス回路です。スピーカー保護のヒューズは、音質に悪影響となるボトルネックの素子なのでありません。 万が一の時は、ボイスコイルが焼けるか、パワー段の8個のFETが吹き飛ぶかです。 TD−2001のドライバーは、パワーON時のオフセットずれDC電圧で壊さないように、高音質フイルムコンデンサを図のように入れています。入り口から出口までケーブルは、超高純度のLC−OFC線で低インピーダンス、低歪みな伝送を行っています。 音源のCDプレーヤは、20kHz以上の楽器の高調波成波も再生できるようにした、パイオニアのレガードリンクコンバージョン技術を使用したPD−HS7で、出力のカップリングコンデサーを、フイルムから、スチロールコンデンサに変えています。スチロールの方が歪みが少なく聴こえ、特に四季などの弦楽四重奏曲でオンマイク録論した曲では、チェロや、バイオリンの弦の艶の出方が、自然に聴こえます。また、振動対策で、厚さ5mmのガラス板の上に置いてます。

 図2 リスニングルーム

 部屋も大切な試聴機器の1つと考えます。しかしながら、8畳洋間のため、理論上ピークの数は少ないのですが、特定周波数に大きな定在波が起こる、最悪な環境です。そこで、図2のように試聴ポント裏の壁には厚さ200mmのグラスウールを全面に貼っています。ソファーは、布仕様で、吸音効果を持たせています。音源のスピーカーの側面にも吸音処理をしています。床には、円形状のカーベットを敷き、高域成分の反射の影響を改善しています。特定の曲で定在波の影響は出ていますが、平均的には、問題が少ない状態まで改善しています。図2の補足として、ホーンとウーハの位置が左右で6mm違います。これは、後述のスピーカー編で詳しく書く予定ですが、両ユニットのクロスオーバー周波数付近での波面調整を行い、ベストな位置にした結果です。波面調整がずれると、トップページで書いている、バイオリンの定位がぼけてしまいます。

 

トップへ

使用測定機器

 左上のホーロー抵抗は、パワーアンプ用の自作ダミーロードで、4/8Ω切り替えが出来ます。その下はケンウッドの20MHz、2chオシロスコープCS−4025です。その右は、自動歪率計で、NF製DM−155Bです。その上の中央が、ケンウッドの低歪オシレータAG−204です。その右が、ケンウッドのミリボルトメータVT−171です。一番下のマイクは、プリモのCMU−503(5万円)で、業務用(BTS1級)の周波数特性が平坦なコンデンサマイクで、スピーカーの周波数特性の測定などに使用します。これらで修理や、スピーカー、アンプの周波数特性、入出力特性、歪率特性、ダンピングファクタ、インパルス特性などを計測しています。窪田式アンプを組立た直後に、TADのドライバーから微かに聴こえる暗騒音に気付き、アンプの出力をオシロで観測したところ、約80kHzで約2Vp-p発振していました。最終段のMOS−FETのヒートシンクを絶縁して、発振が止まりました。耳だけに頼らず計測の大切さを再認識しました。特に自作マニアには、必須機器と思いますが高価なのが難点です。

        トップへ

サブシステム  平成22年3月24日

 サブシステムで数年間使っていたS社製アンプのセレクタ用カスタムICが壊れ、交換しか手がなさそうで修理を諦め、手ごろなアンプを探して、パイオニアのA−D1(17,000円)をチョイス。 S社製アンプは、アンプ専門メーカーという事で、以前2万円弱でGETしましたが、今回修理で中を見てガッカリ。 A−D1は、マニアが造ったような部品のチョイスと構造に感動です。 この値段は、部品を集めただけでも、これ以上する感じで、いい製品を造るメーカーは、商売が下手?なのかなという感想です。 

 A−D1の外観は好みも有りますが、左右対称デザインで、高級感のあるゴールドがお気に入りです。
 リアもRCAコネクターが綺麗に整列して、配線し易くGOOD。
 アルミ削り出しのヒートシンクを4つ使い、パワーFETが実装され、大容量コンデンサーもFor AUDIOです。 ダイレクト設定の切り替えは、きちんとリレーを使って手抜き無しの設計です。
 自作のラックに収納して、サブスピーカーのパイオニア S−LH3と相性GOODです。 ラックの上には、昔マレーシアJBでGETしたサソリが入ったペン立てと、抱き付き再発防止祈願のミニトレピストンなどが乗ってます。 懐かしいタレパンダは、娘からのプレゼント^^。
 アンプ専門メーカーS社製の壊れたアンプです。 ダイレクトや切り替えは、半導体SWで、内部バスによるインピーダンスや静電容量の影響で、音に芯も無く、高音がこもった感じでした。
 S社製アンプはステレオでパワーIC 1個の造りです。 最悪なのが、ヒートシンクで、0.2mm厚位の板をリベット止めした構造で、指で弾くと、キ〜〜ンを鳴きます。 正にヒートシンク鳴きで、マニアは勿論、工業用にしか使わない物では?。 

トップへ

トップページへ戻る