<我がうどんとの闘争>

〜うどんな雑記帳〜

うどん関連の事を思ったままに書いてます。
(土足系かも


釜揚げうどんと湯だめうどん

みなさんは湯だめうどんと言うのを知っているだろうか?
釜揚げうどんは全国的にあるが、「湯だめうどん」???

僕もうどんにハマるまで知らなかった。
多分うどん王国香川ならではのメニューだろう。
(他県でも讃岐系の店ならばあるかもしれないが)
ちなみに食べ方は同じ。
見た目でもまったくわからない(^^;

WHY〜?
なぜメニューに釜揚げうどんがあるのに
同じような湯だめうどんまでがあるのだ?
これが疑問だった。

なんでも香川では元々、玉売りが主流だったそう。
それを自宅で温め直して、ツケだしで食べる。
(おばあちゃんの時代はどこでもそうやっていたそうだ)
釜から直接取るのではなく、うどん玉を再度温め直して食べる。
だから釜揚げでなく、湯だめ、、、内容も名称も違うのである。
香川のうどん文化から生まれた「湯だめうどん」という名称なのである。

ちなみに他県では「釜揚げうどん」と称して
「湯だめうどん」を出している店もある!
はっきりいって、知らずに食べている人って多いのではないかな?
僕も今ではこの差はわかるのだが、
昔はダマされていたのかもしれない(^^;
ちゃんと釜揚げと湯だめを区別しているだなんて、
あ〜、香川ってなんて良心的なんだろう。

ところが〜っ!!!
ところがである〜っ!

ある日お気に入りのうどん屋でこの事件があったのである。





麺、ダシ、メニュー、丼物などと
この町ではマイナンバーワンの評価をしていた○西うどん。
ある日の午後3時頃、遅いお昼を食べに行った。
「あれ俺一人か、、、この時間はすいてるんだな〜」
当時僕はうどん屋で働いていたのだが、
その勉強もあって、この店での最高級メニュー「天釜」の大を注文した。
(天ぷらの盛り合わせ付きの釜揚げうどんの大盛り)

釜揚げは出来るまで10分以上はかかるから
「ま、今日は久々のOFFな日。
アーバンにゆっくりとした午後でも過ごすとしよう」
タバコに火を付け
「どれどれ、あら〜、サッチーがまたか〜」
と、スポーツ新聞を広げていると、
「は〜い、出来ました〜」とおばさんが持ってくる。
「オイオイ、まだ1面やで!は、早い!早すぎる!!!

も、もしかして、、、
その時、不吉な予感がして身体に戦慄が走った。
「ズルズルズル」
ガガガ〜ン!
身体がワナワナと震えた、、、こ、これは!
「湯だめうどんではないか〜っ!!!」

麺の感触、
釜湯の熱さ
、、、それはまさしく湯だめうどんであった。
「釜揚げ」と注文したにも関わらず、湯だめうどんが出てきたのである。
「釜揚げ」なら時間が悪かろうが間違いない!と思ったからこそ注文したのだ〜!
1000円一枚で、アーバンな気持ちになりたかっただけなのだ〜!
「ハ〜」、、、ゲンナリしてしまった。





なぜお店はこういう事をしたか、、、原因は分かるのである。
1)お昼時も過ぎ、お客がいない時間帯なので、すでに釜の火を止めていた。
2)お昼時に茹でたうどん玉が残っていた。
3)今から釜の火を入れるのも面倒だ。
4)だが、釜揚げうどんの方が値段が高い。
5)わかりゃしないだろ

うどん好きには分かるのである!
お客とは、「ダマされるのが一番嫌い」なものなのである。
湯だめなら湯だめでいいのだ。
一言そう言ってくれればいいのだ!
誰も怒りゃしない。


県外観光客狙いのお店などはこういう事がある。
団体さんなどは特に注意だ。
「はいはい、讃岐名物釜揚げうどんですよ〜」
と言いながら、しっかり湯だめうどんを出している店もある。


釜揚げうどんとは50食も100食も、
そんなにいっぺんには出せないものなのである。





今日の一言:

油断大敵。


注:
讃岐うどんというは基本的に一度水でしめるのが特徴です。
それを「ざる」などの冷たいうどんはそのまま、
「かけ」などの熱いうどんは、再度温め直して出します。
これが他の系統のうどんよりコシがある要因の一つでもあります。
「湯だめうどん」とは一度しめたのを再度温め直したものです。
メニューに釜揚げうどんがあっても、こちらを頼む人も結構います。



menuに戻る