九日目
五勝三敗同士でのカド番対決になった魁皇対武双山戦は尻から腰の痛みが
和らいだ魁皇が得意の右を引いて前へ出る激しい相撲で武双山を下す。五
枚目で一敗を守っていた旭鷲山が栃乃洋に寄り切りで敗れたものの十日目
の横綱朝青龍との対戦を前にして「横綱戦の作戦・・それは明日は明日の
風が吹くっす」と、場所を後にする。
十日目
激しい相撲で外れたあごを大きく口を開けて治す仕種を熊みたいだな、と
言われて笑われるという全勝の大関栃東が武双山の激しい突っ張りを土俵
を回り込みながらしのぎ最後は左からの突き落としで武双山を下して十連
勝。朝青龍との因縁の一戦に臨んだ旭鷲山は横綱の左上手投げに屈して三
敗目。
十一日目
十連勝でげん担ぎに髭を伸ばしている栃東が土佐ノ海と対戦するものの低
く強い土佐ノ海の当たりに成す術もなく土俵を割って初黒星。「これで綺
麗に髭が剃れます」と言い残し場所を後にする。千代大海は武双山を土俵
際まで押し込むものの逆転を許して三敗目を喫する。
十二日目
十両で四日目と六日目に五城楼、三段目で十二日目の鶴崎に続いて幕内で
朝赤龍が豪風の髷を掴んで反則負けを喫し、十両ではグルジア出身の黒海
が行司差し違いで鳥羽の山を寄り倒しで下して一敗を守る。
十三日目
十二日目にカド番を脱した魁皇が朝青龍を強烈な突き落としで下す。館内
には久々に座布団が乱れ飛ぶ。前の取組で栃東が千代大海に負けて優勝争
いで一歩リードした朝青龍には痛い黒星。
十四日目
二敗で並んでいた横綱朝青龍と大関栃東はともに勝って千秋楽(二十三日
勤労感謝の日)での相星決戦になる。
千秋楽
勝てば優勝という朝青龍と栃東の相星で迎えた千秋楽結びの一番は左右
のおっつけから激しく攻め立てた栃東が朝青龍の引きに乗じて寄り切っ
て11場所ぶり二度目の優勝を果たし、アメリカ・セントルイス出身で
幕下五枚目の戦闘竜(最高位前頭十二枚目)が現役引退を表明する。これ
でハワイ勢を含めてアメリカ出身力士が角界から姿を消す。